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CRIMINAL LAW

承継的共同正犯

共同正犯(60条)出題年度:平成23・25・27・29・令和元・3

承継的共同正犯は、刑法(共犯)の論点です。先行者が犯罪行為に着手した後に後行者が共謀加担した場合、後行者は加担前の先行者の行為についても罪責を負うか。承継的共同正犯の成否が問題となる。 判例・通説の規範は「後行者が先行者の犯罪に途中から共謀加担した場合、後行者は自己の加担後の行為についてのみ責任を負うのが原則であり、加担前の先行者の行為の結果については責任を負わない。もっとも、後行者…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成23年・平成25年・平成27年・平成29年などに問われています。

問題の所在

先行者が犯罪行為に着手した後に後行者が共謀加担した場合、後行者は加担前の先行者の行為についても罪責を負うか。承継的共同正犯の成否が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

後行者が先行者の犯罪に途中から共謀加担した場合、後行者は自己の加担後の行為についてのみ責任を負うのが原則であり、加担前の先行者の行為の結果については責任を負わない。もっとも、後行者が先行者の行為及びこれによって生じた結果を積極的に利用する意思のもとに犯罪に加担し、先行者の行為の効果を利用したと認められる場合には、例外的に加担前の行為についても責任を負いうる。

ただし、強盗致傷罪における傷害結果については、後行者は傷害を自ら生じさせたわけではなく、先行行為の結果を利用したにすぎない場合には、傷害結果について承継的共同正犯は成立しない(最決平24.11.6)。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    先行者が犯罪行為に着手した後に後行者が共謀加担した場合、後行者は加担前の先行者の行為についても罪責を負うか。承継的共同正犯の成否が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q先行者が犯罪行為に着手した後に後行者が共謀加担した場合、後行者は加担前の先行者の行為についても罪責を負うか。+

後行者が先行者の犯罪に途中から共謀加担した場合、後行者は自己の加担後の行為についてのみ責任を負うのが原則であり、加担前の先行者の行為の結果については責任を負わない。もっとも、後行者が先行者の行為及びこれによって生じた結果を積極的に利用する意思のもとに犯罪に加担し、先行者の行為の効果を利用したと認められる場合には、例外的に加担前の行為についても責任を負いうる。

Q「承継的共同正犯」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成23年・平成25年・平成27年・平成29年・令和元年・令和3年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q共謀共同正犯の成立要件は?+

①共謀(意思の連絡)、②共謀に基づく一部の者の実行行為、③正犯意思(正犯性)が必要である。正犯性は犯行の動機・経緯、犯罪計画の立案や指示などの役割、利益の帰属、他の共犯者との関係等を総合し、自己の犯罪として行ったといえるかで判断する。

Q共犯からの離脱はどんな場合に認められる?+

着手前は、他の共犯者に離脱の意思を表明し了承を得て心理的因果性を遮断すれば足りる。着手後は、意思表明と了承に加え、自己の行為が生じさせた物理的・心理的因果性を除去する積極的な行為が必要であり、結果との因果関係を遮断しなければ離脱は認められない。

Q承継的共同正犯で後行者はどこまで責任を負う?+

原則として加担後の行為についてのみ責任を負い、加担前の先行者の行為の結果には責任を負わない。先行者の行為・結果を積極的に利用する意思で加担した場合は例外的に責任を負いうるが、強盗致傷の傷害結果は承継されない(最決平24.11.6)。