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CRIMINAL LAW

共犯からの離脱

共同正犯(60条)出題年度:平成24・26・28・30・令和4

共犯からの離脱は、刑法(共犯)の論点です。共犯者の一人が犯行途中で離脱した場合、離脱後の他の共犯者の行為について罪責を負うか。共犯からの離脱の要件が問題となる。 判例・通説の規範は「【着手前の離脱】」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成24年・平成26年・平成28年・平成30年などに問われています。

問題の所在

共犯者の一人が犯行途中で離脱した場合、離脱後の他の共犯者の行為について罪責を負うか。共犯からの離脱の要件が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

【着手前の離脱】

着手前の離脱が認められるためには、他の共犯者に対して離脱の意思を表明し、了承を得ることが原則として必要である。これにより、当初の共謀に基づく心理的因果性が遮断される。

【着手後の離脱】

着手後の離脱が認められるためには、離脱の意思表明・了承に加え、自己の行為によって生じた物理的・心理的因果性を除去する積極的な行為が必要である。結果との因果関係を遮断しなければ、離脱は認められない。

あてはめのポイント

共犯からの離脱が認められた場合→離脱後の共犯者の行為については責任を負わない(離脱前の行為についてのみ責任を負う)。離脱が認められない場合→他の共犯者の行為全体について共同正犯としての罪責を負う。

補足

「先行者が既に生じさせていた傷害結果については、後行者はその傷害を生じさせた行為に共同実行の意思も共同実行の事実もないのであるから、後行者は強盗致傷罪の傷害結果部分について共同正犯としての責任を負わない。」

関連判例

  • 最決平24.11.6

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    共犯者の一人が犯行途中で離脱した場合、離脱後の他の共犯者の行為について罪責を負うか。共犯からの離脱の要件が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q共犯者の一人が犯行途中で離脱した場合、離脱後の他の共犯者の行為について罪責を負うか。+

【着手前の離脱】

Q「共犯からの離脱」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成24年・平成26年・平成28年・平成30年・令和4年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q共謀共同正犯の成立要件は?+

①共謀(意思の連絡)、②共謀に基づく一部の者の実行行為、③正犯意思(正犯性)が必要である。正犯性は犯行の動機・経緯、犯罪計画の立案や指示などの役割、利益の帰属、他の共犯者との関係等を総合し、自己の犯罪として行ったといえるかで判断する。

Q共犯からの離脱はどんな場合に認められる?+

着手前は、他の共犯者に離脱の意思を表明し了承を得て心理的因果性を遮断すれば足りる。着手後は、意思表明と了承に加え、自己の行為が生じさせた物理的・心理的因果性を除去する積極的な行為が必要であり、結果との因果関係を遮断しなければ離脱は認められない。

Q承継的共同正犯で後行者はどこまで責任を負う?+

原則として加担後の行為についてのみ責任を負い、加担前の先行者の行為の結果には責任を負わない。先行者の行為・結果を積極的に利用する意思で加担した場合は例外的に責任を負いうるが、強盗致傷の傷害結果は承継されない(最決平24.11.6)。