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CIVIL LAW

抵当権に基づく物上代位(372条・304条)

担保物権出題年度:平成23・25・27・30・令和3

抵当権に基づく物上代位は、民法(物権)の論点です。抵当権者は、抵当目的物の賃料債権に対して物上代位権を行使しうるか。差押えの要件との関係が問題となる。 判例・通説の規範は「抵当権者は、抵当目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭等に対しても抵当権を行使しうる(372条・304条)。物上代位権の行使には、払渡し又は引渡しの前に差押…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成23年・平成25年・平成27年・平成30年などに問われています。

問題の所在

抵当権者は、抵当目的物の賃料債権に対して物上代位権を行使しうるか。差押えの要件との関係が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

抵当権者は、抵当目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭等に対しても抵当権を行使しうる(372条・304条)。物上代位権の行使には、払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない(304条1項但書)。

抵当権に基づく物上代位により賃料債権を差し押さえることができる(最大決平元.10.27)。

あてはめのポイント

転付命令と物上代位:転付命令が確定した場合、物上代位権の行使は認められない(最判平14.3.12)。債権譲渡と物上代位:抵当権設定登記後に賃料債権が譲渡され対抗要件が具備された場合でも、抵当権者は物上代位権を行使しうる(最判平10.1.30)。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    抵当権者は、抵当目的物の賃料債権に対して物上代位権を行使しうるか。差押えの要件との関係が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q抵当権者は、抵当目的物の賃料債権に対して物上代位権を行使しうるか。+

抵当権者は、抵当目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭等に対しても抵当権を行使しうる(372条・304条)。物上代位権の行使には、払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない(304条1項但書)。

Q「抵当権に基づく物上代位」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成23年・平成25年・平成27年・平成30年・令和3年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q177条の第三者とは誰のこと?+

当事者及びその包括承継人以外の者で、登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者をいう(最判昭25.12.19)。不法占拠者や無権利者は含まれず、物権変動を知りながら登記の欠缺を主張することが信義に反する背信的悪意者も含まれない(最判昭43.8.2)。

Q占有改定で即時取得は成立する?+

成立しない。即時取得は占有の外観を信頼した者を保護する制度であり、占有改定では外観上の変化がないため「占有を始めた」(192条)に当たらない(最判昭35.2.11)。指図による占有移転も同様で、現実の引渡しが必要である。

Q抵当権者は賃料債権に物上代位できる?+

できる(最大決平元.10.27)。ただし払渡し前に差押えが必要である(304条1項但書)。転貸賃料債権には原則として物上代位できないが、賃借人を所有者と同視できる場合は例外的に認められる(最決平12.4.14)。