CRIMINAL PROCEDURE
令状の特定(憲法35条・219条1項)
令状の特定は、刑事訴訟法(捜査総論)の論点です。捜索差押許可状における「差し押さえるべき物」の記載がどの程度特定されている必要があるか。令状の特定の程度が問題となる。 判例・通説の規範は「捜索差押許可状には「差し押さえるべき物」「捜索すべき場所」等を記載しなければならない(219条1項)。これは憲法35条が一般令状を禁止していることによる。「差し押さえるべき物」の記…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成24年・平成25年・令和3年に問われています。
問題の所在
捜索差押許可状における「差し押さえるべき物」の記載がどの程度特定されている必要があるか。令状の特定の程度が問題となる。
規範(判例・通説の定式)
捜索差押許可状には「差し押さえるべき物」「捜索すべき場所」等を記載しなければならない(219条1項)。これは憲法35条が一般令状を禁止していることによる。「差し押さえるべき物」の記載は、捜査機関の恣意を排除し、被処分者の権利保護を図るため、可能な限り個別具体的に特定する必要がある。もっとも、事案の性質上逐一特定が困難な場合には、包括的な記載も、令状の目的物と他の物との識別が可能な程度に特定されていれば許される(最決平2.6.27参照)。
あてはめのポイント
電磁的記録媒体の場合は記録命令付差押え(99条の2)・電磁的記録の移転・複写(110条の2)・リモートアクセス(218条2項)も許容される。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
捜索差押許可状における「差し押さえるべき物」の記載がどの程度特定されている必要があるか。令状の特定の程度が問題となる。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。
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出題実績と演習
よくある質問
Q捜索差押許可状における「差し押さえるべき物」の記載がどの程度特定されている必要があるか。+
捜索差押許可状には「差し押さえるべき物」「捜索すべき場所」等を記載しなければならない(219条1項)。これは憲法35条が一般令状を禁止していることによる。「差し押さえるべき物」の記載は、捜査機関の恣意を排除し、被処分者の権利保護を図るため、可能な限り個別具体的に特定する必要がある。もっとも、事案の性質上逐一特定が困難な場合には、包括的な記載も、令状の目的物と他の物との識別が可能な程度に特定されていれば許される(最決平2.6.27参照)。
Q「令状の特定」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成24年・平成25年・令和3年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は重要ランクです。
Q強制処分と任意処分の違いは?+
強制処分は、個人の意思を制圧し身体・住居・財産等に制約を加えるなど、特別の根拠規定がなければ許容できない手段をいう(最決昭51.3.16)。これに当たらない任意処分も、比例原則により必要性・緊急性を考慮して相当と認められる限度で許容される。
Q任意処分の限界はどう判断する?+
捜査比例の原則(197条1項本文)に基づき、①捜査目的達成のための必要性の程度と②対象者の権利・利益への侵害の程度を比較衡量し、③具体的状況のもとで相当と認められるかで判断する。必要性・緊急性は考慮要素、相当性が結論である。
Q所持品検査はどこまで許される?+
所持人の承諾を得て行うのが原則だが、捜索に至らない程度の行為は、強制にわたらない限り、必要性・緊急性と侵害される法益・保護される公益との権衡を考慮し、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容される(最判昭53.6.20)。