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CRIMINAL PROCEDURE

令状執行中に捜索場所に届いた荷物への捜索(最決平19.2.8)

Aランク(重要)捜索・差押え出題年度:平成24

令状執行中に捜索場所に届いた荷物への捜索は、刑事訴訟法(捜査総論)の論点です。捜索差押許可状に基づく捜索の執行中に、被疑者宛ではなく第三者宛の荷物が捜索場所に届いた場合、当該荷物に対して同令状に基づき捜索・開披することが許されるか。令状の効力が捜索中に届いた荷物に及ぶかが問題となる。 判例・通説の規範は「裁判官は令状発付時に、捜索すべき場所を特定し、その場所の管理権に属する物(場所に存在する物全般)に対して捜索の正当理由を判断している。」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成24年に問われています。

問題の所在

捜索差押許可状に基づく捜索の執行中に、被疑者宛ではなく第三者宛の荷物が捜索場所に届いた場合、当該荷物に対して同令状に基づき捜索・開披することが許されるか。令状の効力が捜索中に届いた荷物に及ぶかが問題となる。

規範(判例・通説の定式)

裁判官は令状発付時に、捜索すべき場所を特定し、その場所の管理権に属する物(場所に存在する物全般)に対して捜索の正当理由を判断している。

【最決平19.2.8の立場】

捜索差押許可状の有効期間内であれば、令状発付後・捜索開始前に持ち込まれた物であっても、その令状に基づく捜索は適法とされうる。捜索開始の前後で違法が分かれるとすると、捜索開始が早かったことで違法になる不均衡が生じるからである。

ただし、当該荷物が令状に記載された捜索場所の管理権に属するか(宛名人が誰か・管理支配の実態)、及び当該荷物に被疑事実と関連する物が存在する蓋然性があるかを、具体的事実を踏まえて検討する必要がある。

【逮捕に伴う捜索(220条1項2号)との関係】

令状による捜索に加え、荷物の中から被疑物が発見されたことを理由に現行犯逮捕が成立した場合、逮捕後の別室(ロッカー等)の捜索については「逮捕の現場」の範囲(A 3 参照)が問題となる。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    捜索差押許可状に基づく捜索の執行中に、被疑者宛ではなく第三者宛の荷物が捜索場所に届いた場合、当該荷物に対して同令状に基づき捜索・開披することが許されるか。令状の効力が捜索中に届いた荷物に及ぶかが問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q捜索差押許可状に基づく捜索の執行中に、被疑者宛ではなく第三者宛の荷物が捜索場所に届いた場合、当該荷物に対して同令状に基づき捜索・開披することが許されるか。+

裁判官は令状発付時に、捜索すべき場所を特定し、その場所の管理権に属する物(場所に存在する物全般)に対して捜索の正当理由を判断している。

Q「令状執行中に捜索場所に届いた荷物への捜索」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成24年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は重要ランクです。

Q強制処分と任意処分の違いは?+

強制処分は、個人の意思を制圧し身体・住居・財産等に制約を加えるなど、特別の根拠規定がなければ許容できない手段をいう(最決昭51.3.16)。これに当たらない任意処分も、比例原則により必要性・緊急性を考慮して相当と認められる限度で許容される。

Q任意処分の限界はどう判断する?+

捜査比例の原則(197条1項本文)に基づき、①捜査目的達成のための必要性の程度と②対象者の権利・利益への侵害の程度を比較衡量し、③具体的状況のもとで相当と認められるかで判断する。必要性・緊急性は考慮要素、相当性が結論である。

Q所持品検査はどこまで許される?+

所持人の承諾を得て行うのが原則だが、捜索に至らない程度の行為は、強制にわたらない限り、必要性・緊急性と侵害される法益・保護される公益との権衡を考慮し、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容される(最判昭53.6.20)。