ADMINISTRATIVE LAW
実質的当事者訴訟(行訴法4条後段)
実質的当事者訴訟は、行政法(行政救済法)の論点です。行政処分を介さない公法上の権利・法律関係について、実質的当事者訴訟(行訴法4条後段)による救済が認められるか。 判例・通説の規範は「実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう(行訴法4条後段)。処分性が認められない行政活動に対する確認訴訟として、近時の判例…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成23年・平成27年・令和元年・令和5年に問われています。
問題の所在
行政処分を介さない公法上の権利・法律関係について、実質的当事者訴訟(行訴法4条後段)による救済が認められるか。
規範(判例・通説の定式)
実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう(行訴法4条後段)。処分性が認められない行政活動に対する確認訴訟として、近時の判例実務で活用が拡大している。
確認の利益の要件(①対象選択の適否、②方法選択の適否、③即時確定の利益)を充たすことが必要であり、確認訴訟として適切な紛争解決手段である場合に許容される。
あてはめのポイント
在外邦人選挙権訴訟(最大判平17.9.14):選挙権行使を可能とすることを求める訴えを公法上の法律関係に関する確認訴訟として適法と認定(国家賠償請求と併合)。難民不認定処分を争う場合:処分の取消訴訟+難民認定の申請型義務付け訴訟の組み合わせが通常。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
行政処分を介さない公法上の権利・法律関係について、実質的当事者訴訟(行訴法4条後段)による救済が認められるか。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。
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書籍
基本行政法(日本評論社) ↗処分性・原告適格・裁量の判断枠組みを、判例の規範と当てはめの順で整理している。行政法の規範はまずこれで確認。
講座
アガルート 重要問題習得講座(重問) ↗信頼できる答案例が付いた網羅的な演習書。解答例を問題提起・理由付け・規範・あてはめ・結論の5色に塗り分けて周回する。憲法・刑法以外の論文の軸。
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アガルート 短答知識完成講座Ⅱ(下4法) ↗下4法の短答対策。過去問と判例六法のマーキングをセットで進めるための講座。
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出題実績と演習
よくある質問
Q行政処分を介さない公法上の権利・法律関係について、実質的当事者訴訟(行訴法4条後段)による救済が認められるか。+
実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう(行訴法4条後段)。処分性が認められない行政活動に対する確認訴訟として、近時の判例実務で活用が拡大している。
Q「実質的当事者訴訟」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成23年・平成27年・令和元年・令和5年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。
Q処分性はどう判断する?+
取消訴訟の対象となる処分とは、公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいう(最判昭39.10.29)。公権力性と直接の法効果性を個別法の仕組みから検討する。
Q原告適格の「法律上の利益を有する者」とは?+
処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう(最判平元.2.17)。第三者については行訴法9条2項により、根拠法令・関連法令の趣旨目的と、害される利益の内容・性質・態様・程度を勘案して判断する。
Q国家賠償法1条1項の「違法」はどう判断する?+
公務員が個別の国民に対して負担する職務上通常尽くすべき注意義務に違反したかで判断する(職務行為基準説・最判昭60.11.21)。規制権限の不行使は、根拠法令の趣旨目的や権限の性質に照らし、不行使が著しく合理性を欠く場合に限り違法となる(最判平16.4.27)。