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ADMINISTRATIVE LAW

原告適格(行訴法9条)

取消訴訟の訴訟要件出題年度:ほぼ全年度

原告適格は、行政法(行政救済法)の論点です。原告は取消訴訟の原告適格(行訴法9条1項)を有するか。「法律上の利益を有する者」の解釈が問題となる。 判例・通説の規範は「取消訴訟の原告適格は、当該処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に認められる(行訴法9条1項)。「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護…」とされ、予備試験・司法試験の論文では問われています。

問題の所在

原告は取消訴訟の原告適格(行訴法9条1項)を有するか。「法律上の利益を有する者」の解釈が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

取消訴訟の原告適格は、当該処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に認められる(行訴法9条1項)。「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう(最判平元.2.17・新潟空港訴訟)。

行訴法9条2項は、原告適格の判断に当たり、①当該法令の趣旨及び目的、②処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮すべきことを定め、前者については当該法令と目的を共通にする関連法令の趣旨及び目的をも参酌し、後者については当該処分がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案すべきとする。

あてはめのポイント

原告適格が認められた例:小田急訴訟(最大判平17.12.7:鉄道事業認可の取消しを近隣住民が争う場合、騒音・振動等による健康・生活環境への著しい被害を直接受けるおそれのある者に原告適格あり)。サテライト大阪事件(最判平21.10.15:場外車券発売施設の設置許可につき、周辺住民の生活環境上の利益は個々人の個別具体的利益として保護されている)。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    原告は取消訴訟の原告適格(行訴法9条1項)を有するか。「法律上の利益を有する者」の解釈が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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よくある質問

Q原告は取消訴訟の原告適格(行訴法9条1項)を有するか。+

取消訴訟の原告適格は、当該処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に認められる(行訴法9条1項)。「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう(最判平元.2.17・新潟空港訴訟)。

Q処分性はどう判断する?+

取消訴訟の対象となる処分とは、公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいう(最判昭39.10.29)。公権力性と直接の法効果性を個別法の仕組みから検討する。

Q原告適格の「法律上の利益を有する者」とは?+

処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう(最判平元.2.17)。第三者については行訴法9条2項により、根拠法令・関連法令の趣旨目的と、害される利益の内容・性質・態様・程度を勘案して判断する。

Q国家賠償法1条1項の「違法」はどう判断する?+

公務員が個別の国民に対して負担する職務上通常尽くすべき注意義務に違反したかで判断する(職務行為基準説・最判昭60.11.21)。規制権限の不行使は、根拠法令の趣旨目的や権限の性質に照らし、不行使が著しく合理性を欠く場合に限り違法となる(最判平16.4.27)。

Q法律に補償規定がなくても損失補償を請求できる?+

できる。憲法29条3項を直接の根拠として損失補償を請求することが可能である(最大判昭43.11.27)。補償の要否は、規制が特定の者に向けられているか(形式的基準)と財産権の本質的内容を侵害するほど強度か(実質的基準)から特別の犠牲に当たるかで判断する。