ADMINISTRATIVE LAW
段階的手続における中間処分の処分性
段階的手続における中間処分の処分性は、行政法(行政救済法)の論点です。法令上多段階の手続が設けられている場合に、最終的な許可等に至る中間段階の決定は、取消訴訟の対象となる処分性(行訴法3条2項)を有するか。 判例・通説の規範は「処分性の一般的要件は4-1参照。多段階手続における中間処分の処分性については、①当該中間処分が相手方の法的地位に直接的な変動をもたらすか(中間処分の法的効果の直接性)、及び②最終処…」とされ、予備試験・司法試験の論文では令和3年に問われています。
問題の所在
法令上多段階の手続が設けられている場合に、最終的な許可等に至る中間段階の決定は、取消訴訟の対象となる処分性(行訴法3条2項)を有するか。
規範(判例・通説の定式)
処分性の一般的要件は4-1参照。多段階手続における中間処分の処分性については、①当該中間処分が相手方の法的地位に直接的な変動をもたらすか(中間処分の法的効果の直接性)、及び②最終処分の違法事由として中間処分の違法を争う訴訟手段によって実効的な権利救済が可能か(他の訴訟手段との比較)を考慮して判断する。
中間処分の段階で処分性を認めて争わせることが権利保護として実効的である場合に処分性が肯定される。逆に、最終処分の取消訴訟において中間処分の違法性を主張できる(違法性の承継が認められる)場合には、中間処分の独立した処分性を認める必要性は低下する。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
法令上多段階の手続が設けられている場合に、最終的な許可等に至る中間段階の決定は、取消訴訟の対象となる処分性(行訴法3条2項)を有するか。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
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出題実績と演習
よくある質問
Q法令上多段階の手続が設けられている場合に、最終的な許可等に至る中間段階の決定は、取消訴訟の対象となる処分性(行訴法3条2項)を有するか。+
処分性の一般的要件は4-1参照。多段階手続における中間処分の処分性については、①当該中間処分が相手方の法的地位に直接的な変動をもたらすか(中間処分の法的効果の直接性)、及び②最終処分の違法事由として中間処分の違法を争う訴訟手段によって実効的な権利救済が可能か(他の訴訟手段との比較)を考慮して判断する。
Q「段階的手続における中間処分の処分性」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
令和3年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。
Q処分性はどう判断する?+
取消訴訟の対象となる処分とは、公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいう(最判昭39.10.29)。公権力性と直接の法効果性を個別法の仕組みから検討する。
Q原告適格の「法律上の利益を有する者」とは?+
処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう(最判平元.2.17)。第三者については行訴法9条2項により、根拠法令・関連法令の趣旨目的と、害される利益の内容・性質・態様・程度を勘案して判断する。
Q国家賠償法1条1項の「違法」はどう判断する?+
公務員が個別の国民に対して負担する職務上通常尽くすべき注意義務に違反したかで判断する(職務行為基準説・最判昭60.11.21)。規制権限の不行使は、根拠法令の趣旨目的や権限の性質に照らし、不行使が著しく合理性を欠く場合に限り違法となる(最判平16.4.27)。