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CRIMINAL LAW

名誉毀損罪(230条)と公共性・公益性による免責(230条の2)

賄賂罪出題年度:平成27・29・令和元・5(関連)

名誉毀損罪と公共性・公益性による免責は、刑法(各論(頻出論点))の論点です。事実を摘示して他人の名誉を毀損した場合(230条)、230条の2による免責が認められるか。 判例・通説の規範は「名誉毀損罪(230条)は、公然と事実を摘示して他人の名誉を毀損することで成立する。摘示事実の真否を問わない(抽象的危険犯)。」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成27年・平成29年・令和元年・令和5年に問われています。

問題の所在

事実を摘示して他人の名誉を毀損した場合(230条)、230条の2による免責が認められるか。

規範(判例・通説の定式)

名誉毀損罪(230条)は、公然と事実を摘示して他人の名誉を毀損することで成立する。摘示事実の真否を問わない(抽象的危険犯)。

【免責要件(230条の2)】

①公共の利害に関する事実に係り(公共性)、②その目的が専ら公益を図ること(公益性)、③摘示事実が真実であることの証明(真実性の証明)があった場合は罰しない(230条の2第1項)。真実であることの証明がない場合でも、真実と信じるにつき相当の理由があれば故意が阻却される(最大判昭44.6.25・夕刊和歌山時事事件)。

あてはめのポイント

公務員・公選候補者に関する事実(230条の2第2項・3項):事実の公共性について推定がある。報道機関による報道:「専ら公益を図る目的」の要件は、主たる動機が公益にあれば足り、名誉毀損の意図が併存していても妨げない。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    事実を摘示して他人の名誉を毀損した場合(230条)、230条の2による免責が認められるか。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

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出題実績と演習

よくある質問

Q事実を摘示して他人の名誉を毀損した場合(230条)、230条の2による免責が認められるか。+

名誉毀損罪(230条)は、公然と事実を摘示して他人の名誉を毀損することで成立する。摘示事実の真否を問わない(抽象的危険犯)。

Q「名誉毀損罪と公共性・公益性による免責」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成27年・平成29年・令和元年・令和5年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q不法領得の意思とは何か?+

権利者を排除して他人の物を自己の所有物としてその経済的用法に従い利用し又は処分する意思をいう(最判昭26.7.13)。①権利者排除意思で使用窃盗と区別し、②利用処分意思で毀棄罪と区別する。嫌がらせ目的の隠匿は利用処分意思を欠き器物損壊罪の問題となる。

Q詐欺罪と窃盗罪はどう区別する?+

被害者の錯誤に基づく任意の処分行為(財物の交付)が介在すれば詐欺罪、占有者の意思に反して占有を取得すれば窃盗罪である。被害者が一時的に席を外しただけで占有の終局的移転の認識(処分意思)がない場合は、占有の弛緩にすぎず窃盗罪となる。

Q横領罪と背任罪はどう区別する?+

委託の趣旨に反して財物を自己の物として処分する行為(不法領得の意思の発現)であれば横領罪、委託関係に違背して本人に財産的損害を与える行為であれば背任罪である。名義と実質の両面で自己の計算で処分したか否かが基準となる。