ADMINISTRATIVE LAW
行政行為の撤回
行政行為の撤回は、行政法(行政行為)の論点です。行政庁は、適法になされた行政行為を後発的事情の変化を理由に撤回できるか。 判例・通説の規範は「行政行為の撤回は、公益上の必要性と相手方の信頼保護(法的安定性)の比較衡量により判断される。撤回により相手方が受ける不利益が大きい場合には、損失補償の要否も問題となる。授益的行政行…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成24年・平成30年に問われています。
問題の所在
行政庁は、適法になされた行政行為を後発的事情の変化を理由に撤回できるか。
規範(判例・通説の定式)
行政行為の撤回は、公益上の必要性と相手方の信頼保護(法的安定性)の比較衡量により判断される。撤回により相手方が受ける不利益が大きい場合には、損失補償の要否も問題となる。授益的行政行為の撤回には法律の根拠が必要かについては争いがあるが、少なくとも不利益処分として行政手続法の手続的保障は及ぶ。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
行政庁は、適法になされた行政行為を後発的事情の変化を理由に撤回できるか。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。
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書籍
基本行政法(日本評論社) ↗処分性・原告適格・裁量の判断枠組みを、判例の規範と当てはめの順で整理している。行政法の規範はまずこれで確認。
講座
アガルート 重要問題習得講座(重問) ↗信頼できる答案例が付いた網羅的な演習書。解答例を問題提起・理由付け・規範・あてはめ・結論の5色に塗り分けて周回する。憲法・刑法以外の論文の軸。
講座
アガルート 短答知識完成講座Ⅱ(下4法) ↗下4法の短答対策。過去問と判例六法のマーキングをセットで進めるための講座。
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アガルート 判例百選スピード攻略講座 ↗百選を問題集として使い、その判例が論文で出たらどう書くかを示す講座。インプットとアウトプットを同時にできる。特に行政法・民訴・会社法・刑訴で効果が大きい。
出題実績と演習
よくある質問
Q行政庁は、適法になされた行政行為を後発的事情の変化を理由に撤回できるか。+
行政行為の撤回は、公益上の必要性と相手方の信頼保護(法的安定性)の比較衡量により判断される。撤回により相手方が受ける不利益が大きい場合には、損失補償の要否も問題となる。授益的行政行為の撤回には法律の根拠が必要かについては争いがあるが、少なくとも不利益処分として行政手続法の手続的保障は及ぶ。
Q「行政行為の撤回」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成24年・平成30年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。
Q裁量権の逸脱・濫用はどう判断する?+
①考慮すべき事項を考慮しなかったか(考慮不尽・他事考慮)、②社会観念上著しく妥当を欠くかを基準に判断する(行訴法30条)。判断過程審査では、考慮事項の適切な考慮、不当な事項の考慮の有無、各事項の評価の合理性を審査する。
Q裁量基準を機械的に適用した処分は違法?+
裁量基準は行政規則にとどまるため、個別具体的な事情を考慮せず基準を機械的に適用することが著しく不合理となる場合には基準からの離脱が許され、機械的適用は裁量権の逸脱・濫用となりうる。逆に正当な理由なく基準に反する処分は平等原則違反となりうる。
Q違法性の承継が認められる要件は?+
原則として先行処分の違法は後行処分に承継されないが、先行処分と後行処分が連続した一連の手続を構成し、相互に結合して一つの法効果の実現を目指す関係にある場合には例外的に認められる(最判平21.12.17)。手続的保障の程度と実体法上の関連性を考慮する。