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ADMINISTRATIVE LAW

土地収用法上の事業認定と収用裁決の間の違法性の承継(最判平21.12.17)

行政行為の効力出題年度:令和元

土地収用法上の事業認定と収用裁決の間の違法性の承継は、行政法(行政行為)の論点です。土地収用法上の事業認定(法20条)の違法を、権利取得裁決(法47条の2)の取消訴訟において主張することができるか。両者間の違法性の承継が問題となる。 判例・通説の規範は「最判平21.12.17(民集63巻10号2631頁)の枠組み(2-2参照)を土地収用法の構造に当てはめると以下のとおりとなる。」とされ、予備試験・司法試験の論文では令和元年に問われています。

問題の所在

土地収用法上の事業認定(法20条)の違法を、権利取得裁決(法47条の2)の取消訴訟において主張することができるか。両者間の違法性の承継が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

最判平21.12.17(民集63巻10号2631頁)の枠組み(2-2参照)を土地収用法の構造に当てはめると以下のとおりとなる。

①目的の共通性:事業認定(土地の適正・合理的利用への寄与・公益上の必要性の確認)と権利取得裁決(起業者への土地権利の取得)は、適法な収用手続の実現という共通目的の下に連続した一連の手続を構成する。

②手続的保障の程度:土地収用法は事業認定の告示(法26条)・縦覧(法26条の2)・補償の周知(法28条の2)等の手続保障を整備している。しかし、告示から1年の出訴期間内に土地所有者が適切な法的助言を得て事業認定の違法を争うことができたかを実質的に考慮する必要がある。

③承継肯定の根拠:事業認定と権利取得裁決の法的目的の一体性から、両者が連続した一連の手続を構成すること、及び承継を否定すると権利取得裁決の唯一の争点(固有の違法事由がない場合)が失われ実質的救済が不能となることを総合考慮すると、承継を肯定する方向で論じる余地がある。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    土地収用法上の事業認定(法20条)の違法を、権利取得裁決(法47条の2)の取消訴訟において主張することができるか。両者間の違法性の承継が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q土地収用法上の事業認定(法20条)の違法を、権利取得裁決(法47条の2)の取消訴訟において主張することができるか。+

最判平21.12.17(民集63巻10号2631頁)の枠組み(2-2参照)を土地収用法の構造に当てはめると以下のとおりとなる。

Q「土地収用法上の事業認定と収用裁決の間の違法性の承継」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

令和元年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q裁量権の逸脱・濫用はどう判断する?+

①考慮すべき事項を考慮しなかったか(考慮不尽・他事考慮)、②社会観念上著しく妥当を欠くかを基準に判断する(行訴法30条)。判断過程審査では、考慮事項の適切な考慮、不当な事項の考慮の有無、各事項の評価の合理性を審査する。

Q裁量基準を機械的に適用した処分は違法?+

裁量基準は行政規則にとどまるため、個別具体的な事情を考慮せず基準を機械的に適用することが著しく不合理となる場合には基準からの離脱が許され、機械的適用は裁量権の逸脱・濫用となりうる。逆に正当な理由なく基準に反する処分は平等原則違反となりうる。

Q違法性の承継が認められる要件は?+

原則として先行処分の違法は後行処分に承継されないが、先行処分と後行処分が連続した一連の手続を構成し、相互に結合して一つの法効果の実現を目指す関係にある場合には例外的に認められる(最判平21.12.17)。手続的保障の程度と実体法上の関連性を考慮する。