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ADMINISTRATIVE LAW

裁量権の逸脱・濫用(行訴法30条)

行政裁量出題年度:ほぼ全年度

裁量権の逸脱・濫用は、行政法(行政行為)の論点です。本件処分は裁量権の逸脱・濫用として違法とならないか(行訴法30条)。裁量審査の方法・基準が問題となる。 判例・通説の規範は「行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があった場合に限り、裁判所はその処分を取り消すことができる(行訴法30条)。裁量権の逸脱・濫用の有無は、①考慮すべき事項を…」とされ、予備試験・司法試験の論文では問われています。

問題の所在

本件処分は裁量権の逸脱・濫用として違法とならないか(行訴法30条)。裁量審査の方法・基準が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があった場合に限り、裁判所はその処分を取り消すことができる(行訴法30条)。裁量権の逸脱・濫用の有無は、①考慮すべき事項を考慮しなかったか(他事考慮・考慮不尽)、②社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を逸脱し又は濫用したものと認められるかを基準に判断する。

【判断過程審査】

処分の判断過程において、①考慮すべき事項を適切に考慮したか、②考慮すべきでない事項を考慮していないか、③各考慮事項に対する評価が合理的であるかを審査する(最判昭52.12.20・神戸全税関事件、最判平18.2.7・呉市学校施設使用不許可事件参照)。

あてはめのポイント

マクリーン事件(最大判昭53.10.4):在留期間更新の判断は法務大臣の広範な裁量に委ねられるが、裁量権の逸脱・濫用がある場合は違法。エホバの証人剣道受講拒否事件(最判平8.3.8):退学処分について、信仰上の理由による拒否に対する代替措置を検討しなかったことが考慮不尽として裁量権の逸脱・濫用。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    本件処分は裁量権の逸脱・濫用として違法とならないか(行訴法30条)。裁量審査の方法・基準が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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よくある質問

Q本件処分は裁量権の逸脱・濫用として違法とならないか(行訴法30条)。+

行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があった場合に限り、裁判所はその処分を取り消すことができる(行訴法30条)。裁量権の逸脱・濫用の有無は、①考慮すべき事項を考慮しなかったか(他事考慮・考慮不尽)、②社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を逸脱し又は濫用したものと認められるかを基準に判断する。

Q裁量権の逸脱・濫用はどう判断する?+

①考慮すべき事項を考慮しなかったか(考慮不尽・他事考慮)、②社会観念上著しく妥当を欠くかを基準に判断する(行訴法30条)。判断過程審査では、考慮事項の適切な考慮、不当な事項の考慮の有無、各事項の評価の合理性を審査する。

Q裁量基準を機械的に適用した処分は違法?+

裁量基準は行政規則にとどまるため、個別具体的な事情を考慮せず基準を機械的に適用することが著しく不合理となる場合には基準からの離脱が許され、機械的適用は裁量権の逸脱・濫用となりうる。逆に正当な理由なく基準に反する処分は平等原則違反となりうる。

Q違法性の承継が認められる要件は?+

原則として先行処分の違法は後行処分に承継されないが、先行処分と後行処分が連続した一連の手続を構成し、相互に結合して一つの法効果の実現を目指す関係にある場合には例外的に認められる(最判平21.12.17)。手続的保障の程度と実体法上の関連性を考慮する。

Q行政行為の撤回はどんな場合に許される?+

適法になされた行政行為を後発的事情の変化を理由に効力を失わせるもので、公益上の必要性と相手方の信頼保護(法的安定性)の比較衡量により判断される。相手方の不利益が大きい場合は損失補償の要否も問題となり、不利益処分として行政手続法の手続的保障が及ぶ。