CIVIL LAW
責任能力ある未成年者の監督義務者責任(714条・709条)
責任能力ある未成年者の監督義務者責任は、民法(債権各論)の論点です。責任能力を有する未成年者が不法行為を行った場合、その親権者(監督義務者)は714条に基づく責任を負うか。負わない場合でも709条に基づく責任を負いうるか。 判例・通説の規範は「【714条の適用範囲】」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成27年に問われています。
問題の所在
責任能力を有する未成年者が不法行為を行った場合、その親権者(監督義務者)は714条に基づく責任を負うか。負わない場合でも709条に基づく責任を負いうるか。
規範(判例・通説の定式)
【714条の適用範囲】
714条1項は、責任能力のない者(712条・713条)の行為について監督義務者が責任を負う補充的規定であり、責任能力ある未成年者の不法行為には714条は適用されない。
【709条による監督義務者自身の責任】
責任能力ある未成年者の場合でも、監督義務者に監督義務違反(故意・過失)があり、それと損害との間に相当因果関係があれば、監督義務者自身の不法行為として709条の責任が認められる(最判昭49.3.22)。
監督義務違反の有無は、①過去の問題行動の認識、②対策の有無・相当性等を具体的事情に即して判断する。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
責任能力を有する未成年者が不法行為を行った場合、その親権者(監督義務者)は714条に基づく責任を負うか。負わない場合でも709条に基づく責任を負いうるか。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。
あわせて読みたい論点
この論点の前提になる論点や、対になる論点です。
債権各論/不法行為
使用者責任
さらに学びたい人へ(おすすめ教材)
この論点の理解を深める教材です。リンクにはアフィリエイトリンクを含みます(価格は変わりません)。
書籍
民法(全)(有斐閣・潮見佳男) ↗一冊で民法全体の要件・効果を確認できる。論証の要件漏れはここで補う。
講座
アガルート 重要問題習得講座(重問) ↗信頼できる答案例が付いた網羅的な演習書。解答例を問題提起・理由付け・規範・あてはめ・結論の5色に塗り分けて周回する。憲法・刑法以外の論文の軸。
講座
アガルート 短答過去問解析講座(憲法・民法・刑法) ↗司法試験・予備試験の全過去問・全選択肢の解説動画。動画で思考過程の誤りに気づけるので、全年度を判例六法にマーキングしながら回す作業を完走できる。
講座
アガルート 論証集の使い方講座 ↗論証集は書き換えず、5色に塗って可視化して使うのが基本。作成者本人が行間を説明する講座で、読みにくい部分の理解が進む。
出題実績と演習
よくある質問
Q責任能力を有する未成年者が不法行為を行った場合、その親権者(監督義務者)は714条に基づく責任を負うか。+
【714条の適用範囲】
Q「責任能力ある未成年者の監督義務者責任」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成27年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。