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CRIMINAL PROCEDURE

領置(221条)における「遺留物」の意義と相当性の限界

Aランク(重要)領置(221条)と遺留物のプライバシー出題年度:令和5(関連)

領置における「遺留物」の意義と相当性の限界は、刑事訴訟法(捜査総論)の論点です。捜査機関が犯人の可能性がある者の投棄したごみ・容器等を回収し領置する場合(221条)、「遺留物」の要件を満たすか。また、プライバシーの利益との関係で相当性が認められるか。 判例・通説の規範は「【「遺留物」の意義(221条)】」とされ、予備試験・司法試験の論文では令和5年に問われています。

問題の所在

捜査機関が犯人の可能性がある者の投棄したごみ・容器等を回収し領置する場合(221条)、「遺留物」の要件を満たすか。また、プライバシーの利益との関係で相当性が認められるか。

規範(判例・通説の定式)

【「遺留物」の意義(221条)】

「遺留物」とは遺失物より広い概念であり、自己の意思によって占有を放棄し離脱させた物も含む。

・ごみ置場(管理区画内)への投棄:投棄者の占有は失われるが、ごみ置場の管理者(大家・管理組合等)の占有が残存する可能性→「任意提出物」(221条)として構成し、管理者からの任意提出を受けて領置。

・公道上への投棄:投棄により占有を放棄・離脱→「遺留物」(221条)として領置可能。

【プライバシーの利益と相当性】

①排出者が「ごみをそのまま収集されて他人にその内容を見られることはない」と期待する利益や、②DNA型情報を知られることはないとの期待が、法的に保護されるプライバシーの利益にあたるかを検討する。投棄場所(管理区画内 vs. 公道上)により要保護性が異なりうる。

法的保護に値するとしても、捜査の必要性・重大性(重大犯罪・証拠の唯一性)と侵害の程度・相当性(一袋のみの選別回収か、網羅的回収か)を比較衡量して領置の適法性を判断する(任意処分の比例原則・197条1項本文)。

あてはめのポイント

捜査機関が自ら関与した場合の評価:捜査機関が捜査目的を秘してボランティアとして偽装し、自ら対象者に容器を手渡した場合は、単純な遺留物回収と異なり、捜査機関の関与度が高く相当性の判断において慎重な検討が必要。ただし、甲自ら容器を投棄した点は領置行為自体の直接的強制性を減じる要素。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    捜査機関が犯人の可能性がある者の投棄したごみ・容器等を回収し領置する場合(221条)、「遺留物」の要件を満たすか。また、プライバシーの利益との関係で相当性が認められるか。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q捜査機関が犯人の可能性がある者の投棄したごみ・容器等を回収し領置する場合(221条)、「遺留物」の要件を満たすか。+

【「遺留物」の意義(221条)】

Q「領置における「遺留物」の意義と相当性の限界」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

令和5年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は重要ランクです。

Q強制処分と任意処分の違いは?+

強制処分は、個人の意思を制圧し身体・住居・財産等に制約を加えるなど、特別の根拠規定がなければ許容できない手段をいう(最決昭51.3.16)。これに当たらない任意処分も、比例原則により必要性・緊急性を考慮して相当と認められる限度で許容される。

Q任意処分の限界はどう判断する?+

捜査比例の原則(197条1項本文)に基づき、①捜査目的達成のための必要性の程度と②対象者の権利・利益への侵害の程度を比較衡量し、③具体的状況のもとで相当と認められるかで判断する。必要性・緊急性は考慮要素、相当性が結論である。

Q所持品検査はどこまで許される?+

所持人の承諾を得て行うのが原則だが、捜索に至らない程度の行為は、強制にわたらない限り、必要性・緊急性と侵害される法益・保護される公益との権衡を考慮し、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容される(最判昭53.6.20)。