オンラインロースクールONLINE LAW SCHOOL

CRIMINAL PROCEDURE

別件逮捕・勾留

Aランク(重要)逮捕・勾留出題年度:令和元

別件逮捕・勾留は、刑事訴訟法(捜査総論)の論点です。被疑者を本件(重大事件)について取り調べる目的で、別件(軽微事件)により逮捕・勾留することが許されるか。いわゆる別件逮捕・勾留の適法性が問題となる。 判例・通説の規範は「逮捕・勾留の適法性は、当該逮捕・勾留の基礎とされた被疑事実(別件)を基準として判断すべきであり、別件について逮捕・勾留の理由と必要性が認められる限り、直ちに違法とはならない。もっと…」とされ、予備試験・司法試験の論文では令和元年に問われています。

問題の所在

被疑者を本件(重大事件)について取り調べる目的で、別件(軽微事件)により逮捕・勾留することが許されるか。いわゆる別件逮捕・勾留の適法性が問題となる。

規範(判例・通説の定式)

逮捕・勾留の適法性は、当該逮捕・勾留の基礎とされた被疑事実(別件)を基準として判断すべきであり、別件について逮捕・勾留の理由と必要性が認められる限り、直ちに違法とはならない。もっとも、別件による逮捕・勾留に名を借りて、専ら本件の取調べに利用する目的であった場合には、令状主義の潜脱として違法となる(最決平16.7.12参照)。

あてはめのポイント

①別件自体の逮捕・勾留の要件充足性、②本件取調べの比重(取調べ時間の大半が本件に費やされていないか)、③別件の処理状況(別件の捜査が形骸化していないか)等を総合考慮して判断する。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    被疑者を本件(重大事件)について取り調べる目的で、別件(軽微事件)により逮捕・勾留することが許されるか。いわゆる別件逮捕・勾留の適法性が問題となる。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

あわせて読みたい論点

この論点の前提になる論点や、対になる論点です。

さらに学びたい人へ(おすすめ教材)

この論点の理解を深める教材です。リンクにはアフィリエイトリンクを含みます(価格は変わりません)。

出題実績と演習

よくある質問

Q被疑者を本件(重大事件)について取り調べる目的で、別件(軽微事件)により逮捕・勾留することが許されるか。+

逮捕・勾留の適法性は、当該逮捕・勾留の基礎とされた被疑事実(別件)を基準として判断すべきであり、別件について逮捕・勾留の理由と必要性が認められる限り、直ちに違法とはならない。もっとも、別件による逮捕・勾留に名を借りて、専ら本件の取調べに利用する目的であった場合には、令状主義の潜脱として違法となる(最決平16.7.12参照)。

Q「別件逮捕・勾留」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

令和元年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は重要ランクです。

Q強制処分と任意処分の違いは?+

強制処分は、個人の意思を制圧し身体・住居・財産等に制約を加えるなど、特別の根拠規定がなければ許容できない手段をいう(最決昭51.3.16)。これに当たらない任意処分も、比例原則により必要性・緊急性を考慮して相当と認められる限度で許容される。

Q任意処分の限界はどう判断する?+

捜査比例の原則(197条1項本文)に基づき、①捜査目的達成のための必要性の程度と②対象者の権利・利益への侵害の程度を比較衡量し、③具体的状況のもとで相当と認められるかで判断する。必要性・緊急性は考慮要素、相当性が結論である。

Q所持品検査はどこまで許される?+

所持人の承諾を得て行うのが原則だが、捜索に至らない程度の行為は、強制にわたらない限り、必要性・緊急性と侵害される法益・保護される公益との権衡を考慮し、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容される(最判昭53.6.20)。