CONSTITUTIONAL LAW
特別の法律関係における人権制約(公務員・在監者・学生)
規範(判例・通説の定式)
特別の法律関係にある者であっても、憲法上の人権の保障が当然に排除されるものではない。もっとも、当該法律関係の目的・性質に照らし、必要かつ合理的な範囲内での制約は許される。制約の許否は、①制約の目的の正当性、②目的と手段の合理的関連性、③制約により得られる利益と失われる利益との権衡を考慮して判断する。
補足
公務員・在監者等の特別の法律関係にある者に対する人権制約は、いかなる範囲で許されるか。
公務員の政治活動の自由:「行政の中立的運営とこれに対する国民の信頼の確保」という目的に照らし、合理的で必要やむを得ない限度にとどまる制約は許される(猿払事件・最大判昭49.11.6)。ただし、堀越事件(最判平24.12.7)では管理職的地位になく裁量の余地のない職務に従事する者の行為について処罰の合理性を否定。
「憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきである。」
関連判例
最大判昭53.10.4(マクリーン事件)
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
本件で特別の法律関係における人権制約が問題となる旨を、条文を引用して1〜2文で提起する。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。
あわせて読みたい論点
この論点の前提になる論点や、対になる論点です。
人権総論/違憲審査基準の枠組み
違憲審査基準の選択
さらに学びたい人へ(おすすめ教材)
この論点の理解を深める教材です。リンクにはアフィリエイトリンクを含みます(価格は変わりません)。
書籍
憲法判例の射程(弘文堂) ↗判例の射程を事案の違いから説明する。答案で判例を引用したあと「本件では…が異なる」と書くための本。
講座
アガルート 短答過去問解析講座(憲法・民法・刑法) ↗司法試験・予備試験の全過去問・全選択肢の解説動画。動画で思考過程の誤りに気づけるので、全年度を判例六法にマーキングしながら回す作業を完走できる。
講座
アガルート 論証集の使い方講座 ↗論証集は書き換えず、5色に塗って可視化して使うのが基本。作成者本人が行間を説明する講座で、読みにくい部分の理解が進む。
書籍
判例六法(有斐閣) ↗短答の全過去問で出た条文・判例を全てマーキングし、知っている知識でも引く癖をつける。条文検索速度が上がり、論文・口述にも効く。
出題実績と演習
よくある質問
Q「特別の法律関係における人権制約」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成24年・平成25年・平成29年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。