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譲渡制限株式のみなし承認(145条)と権利濫用による効力否定

株式出題年度:平成25

譲渡制限株式のみなし承認と権利濫用による効力否定は、商法(会社法)(設立・株式)の論点です。会社が一定期間内に譲渡承認・拒絶の通知をしなかった場合、みなし承認(145条)が生じる。しかし、代表取締役が取締役会決議を意図的に回避してみなし承認の形式的要件を充足させた場合、そのみなし承認は有効か。 判例・通説の規範は「【みなし承認(145条)の要件】」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成25年に問われています。

問題の所在

会社が一定期間内に譲渡承認・拒絶の通知をしなかった場合、みなし承認(145条)が生じる。しかし、代表取締役が取締役会決議を意図的に回避してみなし承認の形式的要件を充足させた場合、そのみなし承認は有効か。

規範(判例・通説の定式)

【みなし承認(145条)の要件】

会社が所定の期間内に株式の譲渡承認又は拒絶の通知をしなかった場合、当該譲渡について会社が承認したとみなされる(145条)。

【権利濫用的な利用による効力否定】

代表取締役が、取締役会に議案を諮れば承認が得られないことを懸念し、意図的に取締役会の開催を避けてみなし承認の形式的要件を充足させた場合、当該みなし承認を有効と解することは145条の制度趣旨(株主保護・株式譲渡自由の例外処理)を逸脱する。

このような場合、当該みなし承認を権利濫用(1条3項)として無効と主張することが考えられる。他方、株式譲渡自由の原則や取引の安全の観点から、みなし承認を有効と解し、代表取締役の会社に対する任務懈怠責任(423条1項)を追及するにとどめるべきとの見解もある。

【名義書換未了の株主の会社取扱い(130条)】

名義書換(130条)は会社に対する対抗要件であるが、会社が名義書換未了の株主を会社側から株主として取り扱うことは一般に許されない。ただし、会社側の行為(代表取締役の妨害等)により名義書換ができなかった事情がある場合は、不当拒絶に準じて名義書換未了の者を株主として取り扱うことが許される場合がある(最判昭30.10.20参照)。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    会社が一定期間内に譲渡承認・拒絶の通知をしなかった場合、みなし承認(145条)が生じる。しかし、代表取締役が取締役会決議を意図的に回避してみなし承認の形式的要件を充足させた場合、そのみなし承認は有効か。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q会社が一定期間内に譲渡承認・拒絶の通知をしなかった場合、みなし承認(145条)が生じる。+

【みなし承認(145条)の要件】

Q「譲渡制限株式のみなし承認と権利濫用による効力否定」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成25年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。