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財産引受けの無効と会社成立後の追認の可否(会社法28条2号・最判昭28.12.3等)

設立出題年度:平成29

財産引受けの無効と会社成立後の追認の可否は、商法(会社法)(設立・株式)の論点です。発起人が設立中の会社のために財産引受け(会社の成立を条件として特定の財産を譲り受ける契約)をしたが、定款に記載がなかった場合の効力如何。また会社成立後に株主総会の特別決議で追認することは許されるか。 判例・通説の規範は「【財産引受けの要件(28条2号)】」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成29年に問われています。

問題の所在

発起人が設立中の会社のために財産引受け(会社の成立を条件として特定の財産を譲り受ける契約)をしたが、定款に記載がなかった場合の効力如何。また会社成立後に株主総会の特別決議で追認することは許されるか。

規範(判例・通説の定式)

【財産引受けの要件(28条2号)】

財産引受けは現物出資等と並ぶ変態設立事項(28条2号)であり、定款への記載が効力要件。発起人が会社の成立を条件として財産を有償取得する契約が財産引受けに当たる。

【定款記載のない財産引受けの効力(最判昭28.12.3等)】

定款に記載のない財産引受けは絶対的に無効であり(最判昭28.12.3・民集7巻12号1299頁):

①譲渡人も無効を主張できる(当事者双方が無効を主張しうる)

②会社成立後に株主総会の特別決議で追認しても有効とならない(最判昭42.9.26・最判昭61.9.11)

③成立後の会社が追認しても有効とならない

【趣旨】

変態設立事項を定款に記載させ裁判所の検査役による検査(33条)に服させることで、会社財産の充実・債権者保護を図る目的から、事後追認を認めると同制度が潜脱される。

【代替手段】

追認が許されない場合、改めて事後設立(467条1項5号・309条2項11号)として株主総会の特別決議による承認を得て購入契約を新たに締結する方法をとる必要がある。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    発起人が設立中の会社のために財産引受け(会社の成立を条件として特定の財産を譲り受ける契約)をしたが、定款に記載がなかった場合の効力如何。また会社成立後に株主総会の特別決議で追認することは許されるか。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q発起人が設立中の会社のために財産引受け(会社の成立を条件として特定の財産を譲り受ける契約)をしたが、定款に記載がなかった場合の効力如何。+

【財産引受けの要件(28条2号)】

Q「財産引受けの無効と会社成立後の追認の可否」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成29年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。