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CONSTITUTIONAL LAW

損失補償の要否と「正当な補償」(29条3項)

財産権(29条)出題年度:平成26・令和5(関連)

規範(判例・通説の定式)

「正当な補償」の内容については、完全補償説(当該財産の客観的な市場価値の全額を補償すべき)と相当補償説(合理的に算出された相当な額であれば足りる)の対立がある。判例は、土地収用の場合には完全補償を要求し(最判昭48.10.18・土地収用補償金事件)、農地改革の場合には相当補償で足りるとした(最大判昭28.12.23)。規制の目的・性質に応じた判断がなされている。

補足

「正当な補償」(29条3項)の内容はいかに解すべきか。完全補償か相当補償かが問題となる。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    本件で損失補償の要否と「正当な補償」が問題となる旨を、条文を引用して1〜2文で提起する。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

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出題実績と演習

よくある質問

Q「損失補償の要否と「正当な補償」」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+

平成26年・令和5年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は標準ランクです。

Q規制目的二分論とは?+

職業の自由への規制を、国民の生命・健康への危険防止等を目的とする消極目的規制と、社会政策・経済政策を目的とする積極目的規制に分け、前者はより緩やかな制限では目的を達成できない場合に限り許容され、後者は著しく不合理であることが明白でない限り合憲とする枠組みである(最大判昭50.4.30)。

Q営業の自由は憲法で保障されている?+

職業の自由(22条1項)の一内容として保障される。職業選択の自由のみならず、選択した職業を遂行する自由(営業の自由)も同条で保障されるが、職業遂行の自由への規制は選択の自由への規制より制約の程度が低いため、より緩やかな基準で審査されうる。

Q財産権の規制はどう審査する?+

財産権は29条1項で保障されるが、2項の公共の福祉による制約に服する。規制立法の合憲性は、規制の目的・必要性・内容と、制限される財産権の種類・性質・制限の程度等を比較衡量して判断する(森林法違憲判決・最大判昭62.4.22)。

Q正当な補償(29条3項)は完全補償か相当補償か?+

完全補償説(客観的な市場価値の全額)と相当補償説(合理的に算出された相当な額)が対立する。判例は土地収用では完全補償を要求し(最判昭48.10.18)、農地改革では相当補償で足りるとした(最大判昭28.12.23)。規制の目的・性質に応じて判断されている。