CRIMINAL PROCEDURE
訴因の特定(256条3項)
訴因の特定は、刑事訴訟法(公訴提起・訴因)の論点です。公訴事実はどの程度に特定して記載すべきか。訴因の特定が不十分な場合の効果が問題となる。 判例・通説の規範は「訴因は「できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定して」記載しなければならない(256条3項)。訴因の機能は審判対象の画定と被告人の防御範囲の明示にある。訴因の特定と…」とされ、予備試験・司法試験の論文では平成24年・令和元年に問われています。
問題の所在
公訴事実はどの程度に特定して記載すべきか。訴因の特定が不十分な場合の効果が問題となる。
規範(判例・通説の定式)
訴因は「できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定して」記載しなければならない(256条3項)。訴因の機能は審判対象の画定と被告人の防御範囲の明示にある。訴因の特定としては、他の犯罪事実と区別でき、かつ構成要件該当性を判断しうる程度の具体的事実が記載されていれば足りる(最決昭56.4.25)。日時・場所等について幅のある記載とならざるを得ない場合も、識別可能性が確保されていれば訴因の特定に欠けるところはない。
答案での書き方(法的三段論法)
- 1
問題提起
公訴事実はどの程度に特定して記載すべきか。訴因の特定が不十分な場合の効果が問題となる。
- 2
規範
上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。
- 3
あてはめ
問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。
- 4
結論
「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。
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出題実績と演習
よくある質問
Q公訴事実はどの程度に特定して記載すべきか。+
訴因は「できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定して」記載しなければならない(256条3項)。訴因の機能は審判対象の画定と被告人の防御範囲の明示にある。訴因の特定としては、他の犯罪事実と区別でき、かつ構成要件該当性を判断しうる程度の具体的事実が記載されていれば足りる(最決昭56.4.25)。日時・場所等について幅のある記載とならざるを得ない場合も、識別可能性が確保されていれば訴因の特定に欠けるところはない。
Q「訴因の特定」は予備試験・司法試験で出題されていますか?+
平成24年・令和元年の論文式試験で出題(または関連出題)されています。頻出度は重要ランクです。
Q訴因変更が必要になるのはどんな場合?+
最決平13.4.11の枠組みでは、①審判対象の画定に必要不可欠な事実に変動があれば常に必要、②被告人の防御にとって重要な事実に変動があれば原則必要だが、審理経過に照らし不意打ちがなく認定事実が被告人に不利益でなければ例外的に不要となる。
Q公訴事実の同一性はどう判断する?+
基本的事実関係の同一性を基準とし、①両訴因の事実が両立しうるか(非両立性)、②両訴因に共通する部分があるか(共通性)を総合考慮して判断する。窃盗と盗品等有償譲受けのように非両立の関係にあれば同一性が認められやすい。
Q訴因変更の要否と可否の違いは?+
要否は、訴因と異なる事実を認定するときに312条1項の手続を経る必要があるかの問題で、防御権の観点から判断する。可否は、検察官の変更請求が「公訴事実の同一性を害しない限度」にあるかの問題で、基本的事実関係の同一性で判断する。