オンラインロースクールONLINE LAW SCHOOL

CONSTITUTIONAL LAW

労働基本権(28条)の制限の合憲性

Ⅺ 労働基本権(28条)出題年度:R4予備試験(争議行為禁止)

規範(判例・通説の定式)

憲法28条は、団結権・団体交渉権・団体行動権を保障する。団体行動権には、ストライキ等の争議行為をする自由が含まれる。本条は社会権的側面と自由権的側面を併有し、刑罰を伴う制限はとりわけ自由権的側面への重大な制約となる。

【公務員の場合】全農林警職法事件(最大判昭48.4.25)の4要素(①職務の公共性、②勤務条件法定主義、③市場抑制力の欠如、④代償措置の存在)により、一律禁止・刑事罰は合憲。

【公務員に準ずる者・公的管理下の私企業従業員の場合】4要素が当てはまるか個別に検討し、当てはまる度合いに応じて合憲性を判断する。完全には当てはまらない場合は全農林の論理を直接適用できず、より緩やかな合憲性の根拠が必要。厳格な合理性の基準(目的が重要であり、手段が目的と実質的に関連していること)を用いるべき。

補足

本件立法は憲法28条の保障する団体行動権(争議権)を侵害し、違憲とならないか。

〔あてはめの視点〕①職務の公共性→住民の移動手段の不可欠性で肯定可。②勤務条件法定主義→国土交通大臣の承認制で類似性あり。③市場抑制力→補助金・公的管理下では実質的市場圧力は弱い。④代償措置→人事院相当の制度なし。全4要素がそろわない→厳格な合理性の基準で検討。手段の必要性(ストライキ以外の争議行為の立法事実がない)・相当性(一律全面禁止は過度)を欠く可能性が高い。

答案での書き方(法的三段論法)

  1. 1

    問題提起

    本件で労働基本権の制限の合憲性が問題となる旨を、条文を引用して1〜2文で提起する。

  2. 2

    規範

    上の「規範」の定式を、判例名・条文とセットでそのまま書く。要件が複数ある場合は①②③と番号を振る。

  3. 3

    あてはめ

    問題文の事情を要件ごとに引用し、「〜という事情は…を意味するから、要件○を満たす」と評価を加える。数字・なお書き・当事者の具体的行動は必ず拾う。

  4. 4

    結論

    「したがって/よって」で要件充足と結論(成立・不成立、適法・違法、合憲・違憲)を一文で締める。

自分の答案がこの4要素に分解できているかは、AI答案添削で色分けして確認できます。

あわせて読みたい論点

この論点の前提になる論点や、対になる論点です。

さらに学びたい人へ(おすすめ教材)

この論点の理解を深める教材です。リンクにはアフィリエイトリンクを含みます(価格は変わりません)。

出題実績と演習

出題年度の記載はありません(基礎論点)。