司法試験 平成25年 行政法
問題文
[公法系科目]〔第2問〕(配点:100〔〔設問1〕と〔設問2〕の配点割合は,6:4〕)
Aは, 土地区画整理法 (以下「法」という。) に基づいて1987年に設立されたB土地区画整理組合(以下「本件組合」という。)の組合員である。本件組合の施行する土地区画整理事業(以下「本件事業」という。)については,当初,国及びC県からの補助金並びに保留地(事業費を捻出するために売却に用いられる土地をいう。) の処分による収入により実施する計画であったが, 地価の下落により, 保留地の処分が計画どおり進まなかったため, 本件組合は, 度々資金計画を変更して, 補助金の増額や事業資金の借入れにより対応してきた。しかし,なおも地価の下落が続き,事業費不足が生じたため,本件組合は,組合員に対して総額15億円の賦課金の負担を求めることとした。
本件組合は,2012年6月17日に開催された臨時総会(以下「本件臨時総会」という。)において,賦課金の新設を内容とする定款変更 (以下「本件定款変更」という。 その内容については,【資料1】を参照。)について議決した。また,本件臨時総会においては,賦課金の額及び徴収方法を定める賦課金実施要綱(以下「本件要綱」という。)が議決された。本件要綱によると,300平方メートル以下の小規模宅地の所有者又は借地権者(以下「所有者等」という。)には,賦課金は課されず,300平方メートルを超える宅地の所有者等に対して,300平方メートルを超える地積に比例して, 賦課金が割り当てられる。 すなわち, 各組合員の賦課金の額は,{(地積-300㎡) ×賦課金単価} とされ, 賦課金単価は,{15億円÷ (総地積-総賦課金免除地積)} とされている。 本件臨時総会で,本件組合の理事Dは,小規模宅地の所有者等に対する政策的配慮から,小規模宅地の所有者等については一律に賦課金支払義務を免除した旨を説明した。
本件臨時総会における本件定款変更の議決状況は,【資料2】のとおりである。 書面による議決権行使の書類については,本件組合の理事Dが組合員により署名捺印された白紙のままの書面議決書500通を受け取り,後で議案に賛成の記載を自ら施していた。
本件組合は,法第39条第1項の規定に基づき,本件定款変更について認可を申請し,C県知事は,2012年12月13日付けで,本件定款変更の認可(以下「本件認可」という。)を行った。
本件事業の施行区域内に2000平方メートルの宅地を所有するAは,本件認可に不満を持ち,C県の担当部署を訪れて,本件認可を見直すよう申し入れるとともに,聞き入れられない場合には,本件認可の取消しを求めて訴訟を提起する考えを伝えた。しかし,C県職員からは,本件認可を見直す予定はないこと,及び,本件認可は取消訴訟の対象とならないことを告げられた。途方に暮れたAは,知り合いの弁護士Eに相談した。
以下に示された【法律事務所の会議録】を読んだ上で, 弁護士Eの指示に応じ, 弁護士Fの立場に立って,設問に答えなさい。
なお, 土地区画整理法の抜粋は【資料3】に掲げてあるので, 適宜参照しなさい。 ただし, 土地区画整理法及び同法施行令の規定によると,費用の分担に関する定款変更は総会の特別議決事項とされており, 組合員の3分の2以上が出席し, 出席組合員の (人数及び地積における) 3分の2以上で決することとされているが,これに関する規定は【資料3】には掲げていない。
〔設問1〕本件認可は, 取消訴訟の対象となる処分に当たるか。 土地区画整理組合及びこれに対する定款変更認可の法的性格を論じた上で,本件認可の法的効果を丁寧に検討して答えなさい。
〔設問2〕本件認可は適法か。 関係する法令の規定を挙げながら, 適法とする法律論及び違法とする法律論として考えられるものを示して答えなさい。
【法律事務所の会議録】弁護士E:Aさんは, 本件認可の取消訴訟を提起したい意向です。 そこで, まず, 訴訟要件について検討しましょう。本件認可に処分性は認められるでしょうか。
弁護士F:「認可」という文言からして,処分性は問題なく認められるのではないでしょうか。
弁護士E:本件では,土地区画整理組合に対する認可である点に注意が必要です。Aさんの話では,C県の職員は,「本件組合は, 行政主体としての法的性格を与えられている」 と述べたそうです。
弁護士F:本件組合が行政主体であるとは,どういうことでしょうか。土地区画整理法にそのようなことが規定されているのでしょうか。
弁護士E:認可の法的性格を考える上で前提になりますから,検討をお願いします。それから,C県の職員は,「下級行政機関である本件組合に対する本件認可は, 処分に該当しない」 と明言していたようです。なぜ本件認可の処分性が否定されることになるのか,C県側の立脚している考え方について,整理してください。その際,C県側の主張の論拠となり得る土地区画整理法の規定があれば,挙げてください。
弁護士F:承知しました。ただ,本件認可の法的効果を幅広く検討することによって,処分性が認められる余地があるのではないでしょうか。
弁護士E:なるほど。本件認可の法的効果を条文に即して幅広く検討する必要がありますね。Aさんの話では, C県の職員は,「市町村が土地区画整理事業を行う場合には, 定款ではなく施行規程を条例で定めることとされています。条例の制定行為に処分性が認められないのと同様に, 本件認可は処分に該当するものではありません。」 と述べたそうです。 この主張がどのような法的根拠に基づいており,何を理由に処分性を否定する趣旨なのか,明らかにする必要があります。また,この主張に対してどのように反論すべきかについて,重要な点ですから,賦課金の具体的な仕組みに即した丁寧な検討をお願いします。
弁護士F:承知しました。
弁護士E:次に, 本件認可の適法性について検討しましょう。 Aさんの話では, 本件事業は, 地価が高騰しつつあったバブル経済期に計画され,保留地を高値で売却できることが資金計画の前提とされていました。ところが,バブル経済の崩壊により,この前提が大きく崩れたにもかかわらず,本件組合は,地価はいずれ持ち直すという楽観的な見通しのもとに資金計画を変更し,さらに資金計画の変更を迫られるということを繰り返しています。今回の資金計画の変更は,事業当初から数えて7回目に当たります。このような度重なる資金計画の変更は,本件組合が本件事業を遂行できるのかについて大きな疑問を抱かせるものであること,また,本件事業は既に実質的に破綻しており,賦課金の新設を認めることは違法であることなどが,Aさんの主張です。Aさんの主張が本件認可の違法事由として法律構成できるものなのかについて,土地区画整理法の条文に即して検討してください。
弁護士F:承知しました。
弁護士E:それから,Aさんの不満は,本件定款変更が本件臨時総会で議決された経緯にもあるようです。費用の分担に関する定款変更は,特別議決事項とされていますが,本件臨時総会の議決状況を見ると, 形の上では, 議決の要件を満たしていますね。 ただ, 書面議決書の取扱いに問題があるように思われますので,この点についての違法性を,C県側の反論も想定した上で,検討してください。
弁護士F:承知しました。Aさんは,賦課金の算定方法が不公平であるという点にも不満を持っておられるようですね。私の方で少し調査しましたところ,本件組合の組合員1人当たりの平均地積は約482平方メートルですが,300平方メートル以下の宅地の所有権等を有し,賦課金が免除される組合員は930名で,総組合員の約80パーセントを占めています。また,賦課金が免除される宅地の総地積は約23万平方メートルで,施行地区内の宅地の総地積の約41パーセントを占めています。
弁護士E:なるほど。そのデータを踏まえ,本件の賦課金の算定方法の違法性につき,土地区画整理法の規定に照らして,検討してください。ただ,賦課金の算定方法は本件定款において直接定められているわけではありませんので,C県側は,賦課金の算定方法の違法性が本件認可の違法性をもたらすわけではないという主張をしてくるかもしれません。これに対する反論についても検討をお願いします。
弁護士F:承知しました。
【資料1 本件定款変更の内容】賦課金に関する規定を新設し,第6条第2号を挿入して同条第3号以下を繰り下げるとともに,第7条及び第8条を挿入して第9条以下を繰り下げる。変更後の第6条ないし第8条は,以下のとおりである。
(収入金)
第6条 この組合の事業に要する費用は,次の各号に掲げる収入金をもってこれに充てる。
一 補助金及び助成金二 次条の規定による賦課金三 第9条の規定による保留地の処分金四( 略 )
五 寄付金及び雑収入(賦課金)
第7条 前条第2号の賦課金の額及び賦課金徴収の方法は,総会の議決に基づき定める。
(過怠金及び督促手数料)
第8条 前条の規定による賦課金の滞納に督促状を発した場合においては,督促1回ごとに80円の督促手数料及びその滞納の日数に応じて当該督促に係る賦課金の額に年利10.75パーセントの割合を乗じて得た金額を延滞金として徴収するものとする。
【資料2 本件臨時総会における本件定款変更の議決状況】総組合員数 1161名宅地の総地積 56万平方メートル出席組合員数 907名(投票者287名,書面による議決権行使者620名)
賛成した出席組合員数 795名(投票者225名,書面による議決権行使者570名)
賛成した出席組合員が所有権又は借地権を有する宅地総地積 39万平方メートル(投票者18万平方メートル,書面による議決権行使者21万平方メートル)
【資料3 土地区画整理法(昭和29年5月20日法律第119号) (抜粋)】(この法律の目的)
第1条 この法律は, 土地区画整理事業に関し, その施行者, 施行方法, 費用の負担等必要な事項を規定することにより,健全な市街地の造成を図り,もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において 「土地区画整理事業」 とは, 都市計画区域内の土地について, 公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図るため,この法律で定めるところに従つて行われる土地の区画形質の変更及び公共施設の新設又は変更に関する事業をいう。
2~8 (略)
(土地区画整理事業の施行)
第3条 (略)
2 宅地について所有権又は借地権を有する者が設立する土地区画整理組合は,当該権利の目的である宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。
3( 略 )
4 都道府県又は市町村は,施行区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。
5( 略 )
(設立の認可)
第14条 第3条第2項に規定する土地区画整理組合(以下 「組合」という。)を設立しようとする者は,7人以上共同して,定款及び事業計画を定め,その組合の設立について都道府県知事の認可を受けなければならない。(以下略)
2~4 (略)
(定款)
第15条 前条第1項(中略)の定款には,次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 組合の名称二 施行地区(中略)に含まれる地域の名称三 事業の範囲四 事務所の所在地五( 略 )
六 費用の分担に関する事項七~十二 (略)
(設立の認可の基準等及び組合の成立)
第21条 都道府県知事は, 第14条第1項 (中略) に規定する認可の申請があつた場合においては,次の各号(中略)のいずれかに該当する事実があると認めるとき以外は,その認可をしなければならない。
一 申請手続が法令に違反していること。
二 定款又は事業計画若しくは事業基本方針の決定手続又は内容が法令(中略)に違反していること。
三( 略 )
四 土地区画整理事業を施行するために必要な経済的基礎及びこれを的確に施行するために必要なその他の能力が十分でないこと。
2~7 (略)
(組合員)
第25条 組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は,すべてその組合の組合員とする。
2( 略 )
(総会の組織)
第30条 組合の総会は,総組合員で組織する。
(総会の議決事項)
第31条 次に掲げる事項は,総会の議決を経なければならない。
一 定款の変更二 事業計画の決定三 事業計画又は事業基本方針の変更四~六 (略)
七 賦課金の額及び賦課徴収方法八~十二 (略)
(議決権及び選挙権)
第38条 1,2 (略)
3 組合員は書面又は代理人をもつて(中略)議決権及び選挙権を行うことができる。
4 前項の規定により議決権及び選挙権を行う者は, (中略)出席者とみなす。
5,6 (略)
(定款又は事業計画若しくは事業基本方針の変更)
第39条 組合は, 定款又は事業計画若しくは事業基本方針を変更しようとする場合においては,その変更について都道府県知事の認可を受けなければならない。(以下略)
2 (中略) 第21条第1項 (中略) の規定は前項に規定する認可の申請があつた場合又は同項に規定する認可をした場合について準用する。(以下略)
3~6 (略)
(経費の賦課徴収)
第40条 組合は,その事業に要する経費に充てるため,賦課金として (中略)組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。
2 賦課金の額は, 組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の位置,地積等を考慮して公平に定めなければならない。
3( 略 )
4組 合 は , 組合員が賦課金の納付を怠つた場合においては,定款で定めるところにより,その組合員に対して過怠金を課することができる。
(賦課金等の滞納処分)
第41条 組合は, 賦課金 (中略) 又は過怠金を滞納する者がある場合においては, 督促状を発して督促し,その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは,市町村長に対し,その徴収を申請することができる。
2( 略 )
3 市町村長は, 第1項の規定による申請があつた場合においては,地方税の滞納処分の例により滞納処分をする。(以下略)
4 市町村長が第1項の規定による申請を受けた日から30日以内に滞納処分に着手せず,又は90日以内にこれを終了しない場合においては,組合の理事は,都道府県知事の認可を受けて,地方税の滞納処分の例により,滞納処分をすることができる。
5 前2項の規定による徴収金の先取特権の順位は,国税及び地方税に次ぐものとする。
(施行規程及び事業計画の決定)
第52条 都道府県又は市町村は,第3条第4項の規定により土地区画整理事業を施行しようとする場合においては,施行規程及び事業計画を定めなければならない。(以下略)
2( 略 )
(施行規程)
第53条 前条第1項の施行規程は,当該都道府県又は市町村の条例で定める。
2 前項の施行規程には,左の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
一 土地区画整理事業の名称二 施行地区(中略)に含まれる地域の名称三 土地区画整理事業の範囲四 事務所の所在地五 費用の分担に関する事項六~八 (略)
(換地処分)
第103条 換地処分は,関係権利者に換地計画において定められた関係事項を通知してするものとする。
2 換地処分は, 換地計画に係る区域の全部について土地区画整理事業の工事が完了した後において,遅滞なく,しなければならない。(以下略)
3 個人施行者, 組合, 区画整理会社, 市町村又は機構等は, 換地処分をした場合においては, 遅滞なく,その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 国土交通大臣は, 換地処分をした場合においては,その旨を公告しなければならない。都道府県知事は,都道府県が換地処分をした場合又は前項の届出があつた場合においては,換地処分があつた旨を公告しなければならない。
5,6 (略)
(報告,勧告等)
第123条 国土交通大臣は都道府県又は市町村に対し, 都道府県知事は個人施行者,組合,区画整理会社又は市町村に対し,市町村長は個人施行者,組合又は区画整理会社に対し,それぞれその施行する土地区画整理事業に関し,この法律の施行のため必要な限度において,報告若しくは資料の提出を求め,又はその施行する土地区画整理事業の施行の促進を図るため必要な勧告,助言若しくは援助をすることができる。
2( 略 )
(組合に対する監督)
第125条 都道府県知事は, 組合の施行する土地区画整理事業について,その事業又は会計がこの法律若しくはこれに基づく行政庁の処分又は定款,事業計画,事業基本方針若しくは換地計画に違反すると認める場合その他監督上必要がある場合においては,その組合の事業又は会計の状況を検査することができる。
2~7 (略)
出題の趣旨
法務省が公表した出題の趣旨です。
〔第2問〕本問は,賦課金の新設を内容とする土地区画整理組合(以下「組合」という。 )の定款変更の認可(以下「本件認可」という。)に対し,組合員が取消訴訟を提起する事案における法的問題について論じさせるものである。問題文と資料から基本的な事実関係を把握し,土地区画整理法(以下「法」という。)の趣旨を読み解いた上で,取消訴訟の訴訟要件及び本案における違法事由を論じる力を試すものである。
設問1は,本件認可の処分性を検討させる問題である。組合に行政主体としての法的性格が与えられていることを法の規定から読み取った上で,本件認可が組合員の法的地位に変動を及ぼすか否かにつき,賦課金の仕組みに即して,丁寧に検討することが求められる。解答に当たっては,その前提としてC県側の主張を正確に理解しておくことが必要であることから,行政機関相互の行為で行政組織外部に対する効力を有しないものは処分に当たらないという考え方(いわゆる内部行為論)にC県側が立脚していることを明らかにすることが求められる。
具体的には,組合につき強制加入制がとられていること(法第25条第1項) ,賦課金及び過怠金の賦課徴収及び滞納処分申請の権限が組合に付与されていること(法第40条,第41条),及び,換地処分の権限が組合に付与されていること(法第103条第3項)を,法の規定から読み取り,これらが組合の行政主体としての法的性格を示すものであることを説明しなければならない。また,C県の立場に立った場合には,例えば,知事の組合に対する監督等について定める法第123条,第125条は,知事と組合との関係が上級行政機関の下級行政機関に対する指揮監督関係であることを示すものと解され得ることなどを指摘すべきである。そして,内部行為論について説明した上で,本件認可が外部に対する効力を有するか,すなわち組合員の法的地位に変動を及ぼすかに関して,以下の点を検討することが求められる。
すなわち,費用の分担に関する事項を定款に記載しなければならないとする法第15条第6号の規定を受けて,本件定款変更において,賦課金の収入を本件事業の費用に充てること,並びに,賦課金の額及び徴収方法は総会の議決に基づき定めることが規定され,さらにこれを受けて,賦課金の額の設定方法が「賦課金実施要綱」に定められ,これに従い賦課金の賦課徴収が行われる。このような賦課金の仕組みに着目すると,一方で,本件定款変更自体は,個々の組合員に対して具体的な賦課金納付義務を課すものではなく,組合員に個別具体的な権利変動を生じさせるものではない(成熟性に欠ける)とのC県側の主張が考えられる。他方で,これに対する反論として,本件定款変更により組合員は特段の事情がない限り賦課金を徴収される立場に立たされるから,本件認可は,組合員の法的地位に変動を及ぼすものとして処分性が認められる等の主張が考えられる。その際,C県側が,市町村が土地区画整理事業を行う場合には条例で施行規程を定めることとされていることを指摘し,条例の制定行為が処分に当たらないのと同様に本件認可は処分に該当しないと主張しているので,C県の指摘の根拠とされている法第53条を挙げた上で,C県の主張の理論的根拠を分析し,反論を加えることが求められる。
設問2は,本件認可の適法性につき,適法とする立場及び違法とする立場の双方から,総合的に検討させることにより,関係法令の規定及び本件の具体的な事情を説得的に結び付けて法律論を展開する能力を試すものである。
まず,本件組合が保留地の金額に関する見通しを誤り,資金計画の変更を繰り返した上で賦課金を新設することについて,「土地区画整理事業を施行するために必要な経済的基礎及びこれを的確に施行するために必要なその他の能力が十分でないこと」(法第21条第1項第4号)
という要件の解釈を通じて,適法か否かを論じることが求められる。次に,署名捺印された白紙の書面議決書に理事Dが自ら議案に賛成の記載を施し,本件臨時総会がこれを議案に賛成の議決権行使として扱ったことについて,定款変更の「決定手続又は内容が法令(中略)に違反していること」(法第21条第1項第2号)という要件に結び付けて,書面による議決権行使を認める法第38条第3項,第4項の趣旨に照らし,適法か否かを論じなければならない。また,賦課金の算定方法について,組合員の約80パーセントが賦課金を免除される等の本件の具体的事情を踏まえ,法第40条第2項の定める公平の要請を満たすか否かを論じることが求められる。その上で,賦課金の算定方法の違法性が本件認可の違法性をもたらすわけではないという主張に対する反論として, 例えば, 本件定款変更と本件要綱とは同時に議決されており,本件定款変更の議決において本件要綱の内容が前提とされていたと解され得ることなどを指摘することが考えられる。
なお,受験者が出題の趣旨を理解して実力を発揮できるように,本年も各設問の配点割合を明示することとした。
参考答案AI生成(出題の趣旨と論証集をもとに作成した目安です)
第1 設問1
1 判断枠組み
取消訴訟の対象となる「処分」(行政事件訴訟法3条2項)とは、行政庁の法令に基づく行為のすべてを意味するものではなく、公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいう(最判昭39.10.29)。本件認可については、C県側がこれを行政機関相互の内部行為であると主張しているため、まず本件組合及び定款変更認可の法的性格を検討し、次に本件認可の法的効果を検討する。
2 土地区画整理組合の法的性格
本件組合は、宅地について所有権又は借地権を有する者が設立する土地区画整理組合であり(土地区画整理法3条2項)、都道府県知事の認可によって設立される(14条1項、21条)。そして法は、本件組合に対し、以下のとおり公権力の行使に当たる権限を付与している。
第一に、組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員とされる(25条1項)。すなわち強制加入制が採られており、組合員は意思に基づかずに組合の構成員とされ、脱退によって組合の規律を免れることができない。
第二に、組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として組合員に対して金銭を賦課徴収することができ(40条1項)、納付を怠った組合員に過怠金を課すことができる(同条4項)。さらに、賦課金等を滞納する者がある場合には、督促状を発して督促し、市町村長に対しその徴収を申請することができ、市町村長は地方税の滞納処分の例により滞納処分をする(41条1項、3項)。市町村長が一定期間内に滞納処分に着手せず又は終了しない場合には、組合の理事が知事の認可を受けて自ら地方税の滞納処分の例により滞納処分をすることができ(同条4項)、その徴収金の先取特権の順位は国税及び地方税に次ぐものとされる(同条5項)。これは、租税に準ずる公課の賦課徴収権及び自力執行権を組合に付与するものである。
第三に、組合は換地処分をする権限を有する(103条1項、3項)。換地処分は、関係権利者の従前の宅地に関する権利を一方的に消滅させ、換地上の権利に変換するものであって、典型的な公権力の行使である。
以上によれば、本件組合は、単なる私的な組合ではなく、法によって公権力の行使を委ねられた行政主体(公法人)としての法的性格を有する。
3 C県側の主張とその論拠
(1) 内部行為論
処分性は、行政組織の外部に対して法的効果を及ぼす行為について認められるものであり、行政機関相互の行為であって行政組織外部に対する効力を有しないものは、処分に当たらない。判例も、上級行政機関が下級行政機関に対する監督手段として行う認可について、行政機関相互の行為であって国民の権利義務に直接影響を及ぼさないとして処分性を否定している(最判昭53.12.8)。
C県側は、この考え方に立脚し、本件組合が行政主体としての法的性格を与えられていることから、本件組合は知事の下級行政機関に等しく、本件認可は知事と本件組合という行政機関相互の内部行為であって処分に当たらないと主張するものである。
その論拠となり得る法の規定としては、知事が組合に対しその施行する土地区画整理事業に関し報告若しくは資料の提出を求め、又は事業の施行の促進を図るため必要な勧告、助言若しくは援助をすることができるとする123条1項、及び、知事が組合の事業又は会計の状況を検査することができるとする125条1項が挙げられる。これらは、知事と組合との関係が上級行政機関の下級行政機関に対する指揮監督関係であることを示すものと解され得る。
(2) 条例に準ずるとの主張
また、都道府県又は市町村が土地区画整理事業を施行する場合には、施行規程及び事業計画を定めなければならず(52条1項)、施行規程は当該都道府県又は市町村の条例で定めるものとされ(53条1項)、施行規程には費用の分担に関する事項を記載しなければならない(同条2項5号)。組合施行の場合の定款の必要記載事項(15条6号)と対応する関係にある。
C県側は、この53条を根拠として、定款は条例に相当する一般的・抽象的な規範であり、条例の制定行為に処分性が認められないのと同様に、定款変更及びその認可にも処分性が認められないと主張するものである。これは、定款変更自体は個々の組合員に対して具体的な賦課金納付義務を課すものではなく、具体的な権利変動が生じていない(紛争の成熟性を欠く)という趣旨と解される。
4 反論と本件認可の法的効果
(1) 内部行為論に対する反論
確かに本件組合は行政主体としての性格を有するが、それは国又はC県の行政機関としてその組織に組み込まれていることを意味しない。本件組合は独立の法人格を有し、その構成員は施行地区内の宅地の所有者等であって、その意思決定は総組合員で組織される総会(30条)の議決によってされる。知事の関与は、123条の報告の求め及び勧告・助言・援助、125条の検査にとどまり、組合の意思決定を直接に代替し、又は個別の指揮命令を発する権限は認められていない。すなわち、知事と本件組合の関係は、独立の行政主体に対する一般的な監督関係であって、上級行政機関と下級行政機関の関係ではない。
したがって、本件認可は行政組織内部の行為ではない。そして、仮に行政主体相互の行為であるとしても、その行為が組合員という第三者の法的地位に直接の変動を及ぼすのであれば、処分性を肯定すべきである。
(2) 本件認可の法的効果
39条1項は、組合が定款を変更しようとする場合においてはその変更について知事の認可を受けなければならないとする。すなわち、本件認可は本件定款変更の効力発生要件であり、本件認可によって初めて賦課金制度が法的に有効なものとして成立する。
そして、本件定款変更は、15条6号の費用の分担に関する事項として、賦課金を組合の事業に要する費用に充てる収入金とし(変更後6条2号)、その額及び徴収方法を総会の議決に基づき定めるものとし(同7条)、滞納の場合の督促手数料80円及び年利10.75パーセントの延滞金を定める(同8条)。これを受けて、本件臨時総会において本件要綱が議決され、賦課金の額が「(地積-300平方メートル)×賦課金単価」として算定されることが定まっている。
前述のとおり、組合員は25条1項により強制的に組合員とされ、脱退により負担を免れることができない。したがって、本件認可により、Aは、特段の事情がない限り、本件要綱に従って算定される賦課金を徴収される立場に立たされる。そして、これを滞納すれば、督促手数料及び高率の延滞金を課され、さらに41条により地方税の滞納処分の例による滞納処分を受けることになる。
(3) 条例に準ずるとの主張に対する反論
本件定款変更は、確かにその文面上は賦課金の額及び徴収方法を総会の議決に委ねる形式を採っており、それ自体から直ちに個々の組合員の納付義務額が導かれるものではない。
しかし、本件定款変更と本件要綱は、同一の本件臨時総会において同時に議決されており、理事Dは小規模宅地の所有者等に対する政策的配慮から一律に賦課金支払義務を免除した旨を説明している。すなわち、本件定款変更の議決においては本件要綱の内容が当然の前提とされていたのであって、両者は一体として賦課金の仕組みを構成している。
しかも、賦課金の総額は15億円と確定し、賦課金単価は「15億円÷(総地積-総賦課金免除地積)」として一義的に定まる。組合員の範囲は25条1項により施行地区内の宅地の所有者等として確定しており、各組合員の地積も既に確定している。したがって、本件認可の時点において、各組合員が負担すべき賦課金の額は計算により一義的に確定しているのであり、Aについては2000平方メートルという地積に基づく額が定まっている。これは、名宛人及び権利義務の内容がいずれも特定されていない一般的・抽象的な規範の定立とは本質的に異なる。
加えて、救済の実効性の観点からも、個別の賦課金の徴収を待って争わせるのでは、組合員は徴収のたびに争わなければならず、しかも徴収には滞納処分が伴うため、納付を留保して争うことには大きな危険が伴う。賦課金の新設という基本的な仕組みの適法性は、本件認可の段階で争わせることが合理的である。
5 結論
以上より、本件認可は、組合員の法的地位に直接の変動を及ぼすものであって、取消訴訟の対象となる処分に当たる。
第2 設問2
1 認可の基準
39条2項は、定款変更の認可の申請があった場合について21条1項を準用する。したがって知事は、21条1項各号のいずれかに該当する事実があると認めるとき以外は認可をしなければならない。すなわち、各号該当事実があれば認可をしてはならず、これに反する認可は違法となる。以下、本件で問題となる同項4号及び2号について検討する。
2 21条1項4号(経済的基礎及びその他の能力)
(1) 適法とする法律論
4号は「土地区画整理事業を施行するために必要な経済的基礎及びこれを的確に施行するために必要なその他の能力が十分でないこと」を定める。ここで経済的基礎の有無は、組合が法律上行使し得る収入手段を前提として判断すべきである。法は40条1項で賦課金の賦課徴収を認めており、賦課金は組合の正当な財源である。本件定款変更は、まさに事業費不足を補い経済的基礎を確保するための手段であって、これを認めなければ事業の遂行が不可能となり、換地処分を受けられない組合員がかえって不利益を受ける。
資金計画の変更が度々行われたのは、地価の下落という組合の支配し得ない外部的要因によるものであり、本件組合は、その都度補助金の増額や事業資金の借入れにより対応し、今回は15億円の賦課金により事業費不足を解消しようとしているのであって、事業遂行能力の欠如を示すものではない。4号該当性の判断は専門技術的な評価を含むから、知事の判断には一定の裁量が認められ、本件認可は適法である。
(2) 違法とする法律論
これに対し、4号は、経済的基礎を欠く組合が事業を開始・継続することにより、組合員が過大な負担を負い、事業が未完成のまま放置される事態を防止する趣旨の規定である。賦課金が法定の財源であるとしても、賦課金により一時的に資金を調達すれば足りるというのでは、4号の審査は無意味となる。したがって、賦課金の新設を含めてなお事業の完遂が合理的に見込まれるか否かを実質的に審査すべきである。
本件事業は、地価が高騰しつつあったバブル経済期に計画され、保留地を高値で売却できることが資金計画の前提とされていた。ところがバブル経済の崩壊によりこの前提が大きく崩れたにもかかわらず、本件組合は、地価はいずれ持ち直すという楽観的な見通しのもとに資金計画を変更し、さらに変更を迫られることを繰り返しており、今回の変更は事業当初から数えて7回目である。これは、前提事実の変化を正しく認識して計画を是正する能力を欠くことを示すものであり、「的確に施行するために必要なその他の能力」の不足に当たる。
また、本件組合は1987年に設立され、既に25年を経過してなお事業が完了していない。保留地の処分による収入を前提とする資金計画の構造的な欠陥は是正されておらず、賦課金によって一時的に資金を得ても、再度の不足が生ずることが見込まれる。しかも賦課金の総額は15億円という多額であり、組合員への負担の転嫁は著しい。
以上によれば、本件組合には4号の該当事実があるから、知事は本件認可をしてはならなかった。本件認可は違法である。
3 21条1項2号(決定手続の法令違反)
(1) 書面議決書の取扱い
2号は「定款又は事業計画若しくは事業基本方針の決定手続又は内容が法令……に違反していること」を定める。
38条3項は、組合員は書面又は代理人をもって議決権を行うことができるとし、同条4項は、これにより議決権を行う者を出席者とみなすとする。これは、総会に現実に出席できない組合員の意思を議決に反映させ、組合の自治的意思決定の基礎を広く確保する趣旨である。したがって、書面による議決権行使は、当該組合員自身が議案の内容を了知した上で賛否の意思を表示することを当然の前提とする。
本件では、理事Dが、組合員により署名捺印された白紙のままの書面議決書500通を受け取り、後で議案に賛成の記載を自ら施していた。これは、組合員自身の賛否の意思表示ではなく、議案の提案者側に立つ理事が組合員の意思を代わって創出したものである。38条3項の趣旨に明らかに反し、当該500通は議決権の行使として無効である。
(2) C県側の反論とこれに対する再反論
C県側は、組合員が自ら署名捺印して白紙の書面議決書を提出したのであるから、賛否の判断を理事に包括的に委ねた趣旨であり、38条3項が認める代理人による議決権行使に準じて有効である、組合員に議案に反対する意思はなかったと推認できると反論することが考えられる。
しかし、38条3項は書面による行使と代理人による行使とを区別して定めており、代理人による行使であれば、誰が代理人であるかを明らかにし、代理権の授与を確認する手続を経る必要がある。白紙の書面議決書は、議決権行使書としても代理権授与の書面としても要件を欠き、組合員が議案の内容を了知した上で委任したことも確認できない。しかも、費用の分担に関する定款変更は特別議決事項とされ、組合員の3分の2以上の出席と出席組合員の人数及び地積における3分の2以上の賛成が要求されている。これは、組合員に直接の金銭的負担を課す重要事項について、組合員の意思を厳格に確認する趣旨であるから、意思確認の手続は厳格に解すべきである。したがってC県側の反論は採り得ない。
(3) 議決の成否
無効な500通を除くと、出席組合員数は907名から407名に減少する。総組合員数は1161名であるから、その3分の2は774名であり、出席要件を満たさない。また賛成した出席組合員数も795名から295名に減少する。地積についても、賛成地積39万平方メートルのうち書面による議決権行使者分21万平方メートルの大部分が無効となるから、宅地の総地積56万平方メートルとの関係で3分の2の要件を満たさない。
よって、本件定款変更の議決は特別議決の要件を欠き無効であり、その決定手続は法令に違反する。2号の該当事実があるから、本件認可は違法である。
4 賦課金の算定方法(40条2項)
(1) 公平の要請
40条2項は、賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定めなければならないとする。土地区画整理事業は、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図る事業であり(2条1項)、組合員は事業により宅地の利用増進という利益を受ける。したがって、賦課金は各組合員の受益の程度に応じて負担させるべきであり、受益の程度は宅地の位置及び地積に基本的に対応する。
(2) 適法とする法律論
40条2項は「位置、地積等を考慮して公平に定めなければならない」と定めるにとどまり、具体的な算定方法は総会の議決(31条7号)に委ねられている。これは組合の自治的判断を尊重する趣旨であり、算定方法の設定には広い裁量がある。
本件要綱は、全組合員について一律に300平方メートルを控除した上、超過地積に比例して賦課するものであり、地積という法の掲げる要素に即した按分方法である。小規模宅地の所有者等は、その多くが自己の居住の基盤としてこれを保有する者であって賦課金の負担能力に乏しく、これらの者に負担を課せば滞納と滞納処分を招き、かえって事業の円滑な遂行を妨げる。小規模宅地の所有者等に対する政策的配慮は、公平の内容として考慮し得るものであるから、本件要綱は40条2項に違反しない。
(3) 違法とする法律論
しかし、小規模宅地の所有者等も、公共施設の整備改善及び宅地の利用増進という事業の受益を受けているのであり、受益がないわけではない。それにもかかわらず一律に負担を免れることは、受益に応じた負担という公平の要請から大きく乖離する。
しかも、その範囲は著しく広い。賦課金が免除される組合員は930名で総組合員1161名の約80パーセントを占め、免除される宅地の総地積は約23万平方メートルで施行地区内の宅地の総地積56万平方メートルの約41パーセントを占める。組合員1人当たりの平均地積は約482平方メートルであり、300平方メートルという免除の基準は平均を大きく下回るものではない。その結果、15億円の全額が残余の約59パーセントの地積によって負担されることとなり、賦課金単価は総地積によって按分した場合の約1.7倍に達する。Aは2000平方メートルを所有するから、この偏りによる加重を直接に受ける。
負担能力への政策的配慮を加味するとしても、一定割合の軽減や累進的な調整といった、より緩やかな手段によって目的を達することができたのであり、約80パーセントの組合員を一律に全額免除し、その負担を少数の組合員に集中させる方法は、公平の要請を超えるものである。よって本件要綱は40条2項に違反する。
5 算定方法の違法が本件認可の違法をもたらすか
(1) C県側の主張
賦課金の算定方法は本件要綱に定められており、本件定款において直接定められていない。本件認可の対象は本件定款変更であるから、本件要綱の違法は本件認可の違法をもたらさない、との主張が考えられる。
(2) 反論
第一に、15条6号は費用の分担に関する事項を定款の必要記載事項とし、2号は定款の「内容が法令……に違反していること」を認可拒否事由とする。知事は、定款に定められた費用分担の仕組みが40条2項の公平の要請に適合するかを実質的に審査すべき義務を負う。
第二に、前述のとおり、本件定款変更と本件要綱は本件臨時総会において同時に議決されており、理事Dは小規模宅地の所有者等を一律に免除した旨を説明している。すなわち、本件定款変更の議決においては本件要綱の内容が前提とされていたのであって、両者は一体として賦課金の仕組みを構成する。したがって、本件要綱の内容は本件定款変更の「内容」として評価すべきである。
第三に、仮に形式的に別個のものと解しても、40条2項に適合しない算定方法を前提として賦課金制度を新設する定款変更は、それ自体が法令に適合しない費用分担の仕組みを定めるものであるから、2号の該当事実があるといえる。
第四に、本件認可の法的効果は、設問1で検討したとおり、組合員が本件要綱に従って算定される賦課金を徴収される立場に立たされることにある。算定方法を審査対象から除外すれば、知事の審査は形式的なものにとどまり、2号の趣旨が没却される。
6 結論
以上より、本件認可は、21条1項4号及び2号の該当事実があるにもかかわらずされたものであって、違法である。
以上